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犬が口をくちゃくちゃする原因と病気|獣医師が徹底解説

犬が口をくちゃくちゃと動かしているのを見て、「病気なの?」「何か困ったことが起きている?」と心配になる飼い主さんは多いでしょう。
この仕草には、単なるクセから深刻な病気までさまざまな理由が隠れています。
本記事では、「犬」の主な原因や考えられる病気、注意すべき犬種、緊急時のサイン、実践的な対処法や予防策まで、獣医師監修のもとで分かりやすくご紹介します。愛犬の健やかな暮らしのために、ぜひ参考にしてください。

目次

犬が口をくちゃくちゃ【考えられる原因・病気は?】

犬が「くちゃくちゃ」と口を動かす仕草には、さまざまな背景があります。
単なる癖に見えても、健康上の異常や病気のサインであることも。
ここでは、犬がくちゃくちゃする主な原因と考えられる病気を詳しく解説します。

歯の生え変わりによる違和感(子犬の場合)

子犬によく見られる「犬 くちゃくちゃ」行動の一つが、乳歯から永久歯への生え変わり時期の違和感です。
生後4ヶ月〜8ヶ月ごろは歯の生え変わりが進み、むず痒さや異物感から口を頻繁に動かすことが多くなります。
この時期にくちゃくちゃしている場合は、ほとんどが生理的な現象なので過度な心配は不要ですが、歯が重なって生えていたり、乳歯が抜けずに残っている場合は動物病院でチェックしてもらいましょう。

また、歯の生え変わり中はおもちゃや硬いものをかじりたがる傾向も増えますので、誤飲や口の中のケガには十分注意してください。
歯が抜けていないのにくちゃくちゃが続く場合も、専門医への相談をおすすめします。

生え変わり時期の「犬 くちゃくちゃ」は成長過程の一部ですが、異常がないか日頃から口の中を観察し、異物や傷がないかも確認しましょう。

口の中の病気(歯周病・口内炎・腫瘍など)

犬がくちゃくちゃと口を動かす原因の中で特に注意したいのが、口腔内の病気です。
歯周病や歯肉炎、口内炎、腫瘍などが進行すると、痛みや違和感から頻繁にくちゃくちゃしたり、口臭やよだれ、食欲不振などの症状も見られます。
3歳以上の犬の約8割が歯周病になるとも言われていますので、定期的な歯磨きや口の中のチェックが欠かせません。

また、口腔内腫瘍は進行が早いことがあるため、できものや腫れ、出血などが見られた場合は早急に動物病院を受診しましょう。
口の中の異常は見落としやすいので、普段から愛犬の口元に注意を払いましょう。

口内炎や歯周病は、放置すると全身疾患に発展することもあるため、くちゃくちゃが長引く場合は獣医師の診察を受けることが大切です。

口の中の異物や食べ残し

犬は好奇心旺盛な動物です。
口の中に食べかすや被毛、糸くず、小さなおもちゃの破片など異物が挟まった際、それを取り除こうとして「くちゃくちゃ」と音を立てることがあります。
特にお散歩中や遊んでいる最中は、思わぬものを口にしてしまうことがあるため、愛犬の様子をよく観察しましょう。

食後に口をくちゃくちゃしている場合は、歯や口腔内に食べ物のカスが残っている可能性も考えられます。
その際は優しく口の中をチェックし、異物があれば安全に取り除いてあげてください。

異物が取れない、強く嫌がる、痛がる様子がある場合は、無理に取り出そうとせず、動物病院で安全に処置してもらいましょう。

口の中のケガや炎症

硬いものをかじったり、何かにぶつけたりしたことで、犬の口の中が切れたり、傷ついたりする場合があります。
このようなケガや炎症があると、違和感からくちゃくちゃする仕草が見られることがあります。
また、口内炎や舌炎も同様の理由で口を頻繁に動かす原因となります。

出血や腫れ、痛がる様子、強い口臭などが見られた場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。
ケガを放置すると細菌感染や重症化につながることがあるため、早めの対応が重要です。

口の中のケガは見えにくいため、くちゃくちゃが続く時は口腔内を丁寧にチェックしてあげてください。

吐き気や胃腸の不調

犬は気分が悪い時や吐き気を感じている時に、唾液が多く分泌され、それを飲み込むためにくちゃくちゃと口を動かすことがあります。
この場合、よだれが増える、生あくびを繰り返す、食欲不振、嘔吐などの症状が同時に見られることが多いです。
胃腸炎や誤飲、中毒など、消化器系のトラブルが背景にあることもあります。

急な体調変化や、ぐったりした様子がある場合は緊急性が高いこともあるため、動物病院に相談しましょう。
嘔吐物や便のチェックもあわせて行い、異変があれば記録しておくと診察時に役立ちます。

吐き気伴う「犬 くちゃくちゃ」は、全身症状の一部かもしれません。早めの受診が安心です。

脳や神経の疾患・てんかん発作

まれに、犬がくちゃくちゃと口を動かす仕草が、脳や神経の異常(てんかん発作、脳腫瘍、神経炎など)の前兆や症状として現れることがあります。
突然の意識消失、体のけいれん、歩行困難、目の焦点が合わないなどの神経症状を伴う場合は特に注意が必要です。
てんかん発作の場合は、くちゃくちゃの後にけいれんや虚脱が続くこともあります。

このような神経症状がある場合、早急な診断・治療が必要ですので、すぐに動物病院へ連絡してください。
日常的に動画で記録しておくと、診断の助けになります。

神経疾患が疑われる場合は、無理に動かさず、安静にして早めの受診を心掛けましょう。

ストレスやリラックス・夢を見ている時

犬がくちゃくちゃと口を動かす仕草は、リラックスしている時や夢を見ている最中にも見られます。
寝ながら口をもごもご動かしている場合は、特に異常ではなく、夢の中で何か食べている可能性も。
また、ストレスや緊張、環境の変化によっても同様の仕草が現れることがあります。

ストレスが続くと食欲不振や下痢、無気力などの変化が現れますので、生活環境やお散歩、スキンシップの見直しも大切です。
くちゃくちゃが短時間で終わり、他に異常がなければ様子を見て大丈夫です。

日常生活の中での「犬 くちゃくちゃ」は、必ずしも病気のサインとは限りませんが、頻度や他の症状もあわせて観察しましょう。

犬が口をくちゃくちゃ【注意すべき犬種は?】

実は「犬 くちゃくちゃ」が起こりやすい犬種や、リスクが高い特徴を持つ犬もいます。
この章では、特に注意したい犬種や年齢、性格に着目し、日頃から気をつけたいポイントを解説します。

歯周病になりやすい小型犬・短頭種

トイプードル、チワワ、ミニチュアダックスフンド、ポメラニアンなどの小型犬や、フレンチブルドッグ、シーズー、パグなどの短頭種は、歯並びが密集しやすく、歯周病や歯石が付きやすい傾向があります。
歯周病のリスクが高まるため、これらの犬種では「犬 くちゃくちゃ」の原因が歯や口腔内の疾患であることがとても多いです。
定期的な歯磨きやプロによるデンタルケアを心がけましょう。

また、乳歯遺残(乳歯が抜けずに残ってしまう状態)も小型犬に多く、口の中の違和感や噛み合わせの不具合が「くちゃくちゃ」行動の引き金になることも。
早期発見・早期治療が大切です。

小型犬や短頭種の飼い主さんは、特に口腔ケアと定期健診を欠かさず実践してください。

なんでも口に入れやすい犬種・好奇心旺盛な性格

ラブラドールレトリーバーやビーグル、ジャックラッセルテリアなど、好奇心旺盛で活発な犬種は、拾い食いや誤飲をしやすい傾向があります。
こうした性格の犬は、散歩中や室内でも異物を口に入れがちです。
その結果、異物が口の中や歯に挟まり、「くちゃくちゃ」とした仕草がしばしば見られます。

誤飲・誤食事故を未然に防ぐためにも、日常的に周りの環境を整え、犬が口にしそうなものは手の届かない場所に収納しましょう。
拾い食い癖のある犬は、マズルガードなどの使用も検討してください。

拾い食いリスクの高い犬種や性格には、特に十分な監視と環境管理を心がけましょう。

永久歯への生え変わり前後の子犬

子犬は乳歯から永久歯への生え変わり時期(生後4〜8ヶ月頃)に、口の中の違和感やむず痒さからくちゃくちゃと口を動かすことが多く見られます。
また、この時期は乳歯遺残や歯並びの異常が発生しやすいため、歯並びチェックや定期的な口腔内の観察が重要です。

歯の生え変わりがスムーズでない場合は、噛み合わせ不良や歯周病のリスクが高まることも。
子犬の時期は、口の中の健康状態をしっかり把握しておきましょう。

子犬の「犬 くちゃくちゃ」は成長の証ですが、長引く場合や他の異変があれば獣医師に相談しましょう。

高齢犬・腫瘍や慢性疾患のリスクが高い犬

7歳以上のシニア犬は、歯周病や歯槽膿漏、口腔内腫瘍、全身性疾患(腎臓病、糖尿病など)のリスクが高くなります。
口の中にできものや腫れ、出血が見られる場合は腫瘍や慢性疾患が隠れていることも。
高齢犬のくちゃくちゃ行動には、特に注意が必要です。

シニア期は定期健診を欠かさず、少しでも普段と違う様子があれば早めに受診しましょう。
予防と早期発見が健康寿命を延ばすカギです。

高齢犬の「犬 くちゃくちゃ」は、病気の初期サインの可能性も。日頃からしっかり観察してください。

犬が口をくちゃくちゃ【緊急を要する症状、注意点は?】

「犬 くちゃくちゃ」の仕草が見られた際、すぐに動物病院へ連れて行くべきケースもあります。
この章では、とくに緊急性が高い症状・注意点について詳しく解説します。

呼吸困難・強い苦しさの訴え

口をくちゃくちゃしながら呼吸が荒い、ぐったりして動けない、舌や歯茎の色が青紫色(チアノーゼ)になっている場合は、窒息や急性の呼吸困難、重篤な内臓疾患の可能性があります。
こうした場合は迷わず最寄りの動物病院に急行してください。
一刻を争う状況のこともあるので、落ち着いて速やかに対応しましょう。

特に異物誤飲やアレルギー反応(アナフィラキシーショック)などは、時間との戦いです。
普段と違う激しい症状が見られた場合は、自己判断で様子を見るのは危険です。

呼吸や意識に異常が出ている「犬 くちゃくちゃ」は、命に関わる緊急事態も。すぐに受診を!

けいれんや意識障害など神経症状を伴う場合

くちゃくちゃした後に全身のけいれんや意識消失、歩行困難、目の焦点が合わない、体の一部が動かなくなるなどの神経症状が現れた場合は、てんかん発作や脳神経疾患、中毒などが疑われます。
このような時は、愛犬の安全を確保し、無理に動かさず、すぐに獣医師の指示を仰いでください。

動画で症状を記録しておくと診断の助けになります。
発作後は呼吸や脈拍、体温の変化も注意深く観察しましょう。

神経症状を伴う「犬 くちゃくちゃ」は、早急な治療が必要な場合が多いです。

止まらないよだれ・出血・口の中の腫れやしこり

よだれが止まらない、口の中から出血している、口周りや顔の腫れ、しこりが急速に大きくなっている場合は、口腔内腫瘍や歯周病の重症化、感染症などの緊急事態が隠れていることがあります。
また、強い口臭や食欲不振、食べ物を飲み込めないなどの症状も注意が必要です。

口の中に異変が見られたら、早めの受診が愛犬の健康を守るポイントです。
特に高齢犬や既往歴のある犬は、普段よりも細かな観察を心がけましょう。

出血や腫れ、長引くよだれは、単なる「犬 くちゃくちゃ」では済まない場合もあるので要注意です。

嘔吐や下痢、元気消失など全身症状がある場合

くちゃくちゃに加えて嘔吐や下痢、急激な元気消失、体温の変化が見られる時は、消化器疾患や中毒、感染症の可能性があります。
とくに誤食や中毒物摂取が疑われる場合は、命に関わることもあるため、速やかに受診しましょう。

全身症状は飼い主さん自身でも見落としがちですが、早期発見・早期治療が命を救います。
普段との違いに気づいたら、まずは獣医師に相談してください。

全身症状を伴う「犬 くちゃくちゃ」は、軽視せずすぐに行動しましょう。

犬が口をくちゃくちゃ【応急処置や対処法、予防方法は?】

「犬 くちゃくちゃ」が見られたとき、まず何をすればよいか、日常的にできる予防策はあるのか、飼い主さんが知っておきたいポイントをまとめました。

自宅でできる応急処置・観察のポイント

くちゃくちゃが一時的で、他に異常がない場合は、まずは落ち着いて愛犬の様子を観察しましょう。
口の中をそっと確認し、食べかすや異物が見つかれば、無理のない範囲で取り除いてあげてください。
ただし、愛犬が強く嫌がる場合や異物が奥深くにある場合は、無理に触らず動物病院で処置してもらいましょう。

口の中に傷や腫れ、出血がないかもチェックポイントです。
症状が続く場合は、経過や気づいた点をメモや写真・動画で記録しておくと、診察時に役立ちます。

応急処置で無理は禁物。少しでも異常を感じたら、専門家に相談しましょう。

動物病院の受診タイミングと診察の流れ

「犬 くちゃくちゃ」が数日以上続く、痛がる・元気がない・食欲が落ちている場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
診察では、口腔内のチェックのほか、血液検査やレントゲン、超音波検査などが行われることもあります。
既往歴や最近の食事、普段の様子を詳しく伝えると、より的確な診断につながります。

また、普段との違いや気になる仕草を動画で記録しておくと診察時に役立ちます。
迷ったら「念のため」の受診が愛犬の健康を守ります。

早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。迷う場合は獣医師に相談しましょう。

家庭でできる口腔ケア・予防方法

「犬 くちゃくちゃ」を予防し、口腔内の健康を守るためには、歯磨きを習慣化することが最も大切です。
子犬のうちから歯ブラシやガーゼで優しく磨く習慣をつけ、定期的にデンタルケアグッズ(歯磨きガムやおもちゃ)も活用しましょう。
また、フードの見直しや、口腔内のチェックも重要です。

拾い食いや誤飲を防ぐため、散歩コースや室内の危険物を片付けておくことも有効です。
ストレス軽減や、十分な運動・スキンシップも、健康維持のために欠かせません。

日々のケアが「犬 くちゃくちゃ」予防の最大のポイント。楽しく続けましょう!

犬が口をくちゃくちゃ【まとめ】

「犬 くちゃくちゃ」の仕草には、成長過程の違和感から重大な病気まで、さまざまな背景が隠れています。
一時的で他に異変がなければ様子見で問題ないことが多いですが、長引く・明らかな異常がある場合は迷わず動物病院を受診しましょう。

愛犬の健康を守るためには、日々の観察と口腔ケア、定期健診が何より大切です。
本記事でご紹介した原因や対処法、予防策を参考に、愛犬と安心して暮らせる環境を作っていきましょう。
「犬 くちゃくちゃ」は、飼い主さんの愛情と気づきが早期発見・早期治療のカギ。愛犬の変化を見逃さず、健やかな毎日をサポートしてください。

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